ワクチンと予防(猫)

猫の伝染病と予防

□猫カリシウイルス感染症
 感染するとクシャミ、鼻水、発熱といったカゼの症状がまず現れます。症状が進むと、口の中や舌に水泡や潰瘍ができることもあります。一般的には、鼻気管炎より症状が軽いのですが、他のウイルスや細菌との混合感染によって症状が重くなったり、急性の肺炎を起こして死亡することもあります。

□猫ウイルス性鼻気管炎
 ヘルペスウイルスによる猫カゼの代表的な病気で、激しいクシャミ、咳、鼻水や目ヤ二が多く出ます。高い熱のために食欲がなくなります。強い伝染性があり、他のウイルスや細菌との混合感染によって症状が重くなり、死亡することもあります。特に子猫の時にはかかりやすい病気です。


□猫汎白血球減少症
 血液中の白血球が極端に少なくなる病気で、パルボウイルスによって感染します。高熱により食欲がなくなり、嘔吐、下痢、を起こします。脱水症状となり、衰弱が激しく、体力のない子猫の場合は、非常に死亡率の高い伝染病です。

□猫白血病ウイルス感染症
 免疫力が弱まるために、多くの病気にかかりやすくなります。白血病やリンパ肉腫、貧血、流産などが多く体重の減少、発熱、脱水、鼻水、下痢などがみられます。発症すると80%が3年以内に死亡するといわれています。


■ワクチン接種の注意■

ワクチンには動物に免疫力をあたえ病気を予防させる効果があり、特に生ワクチンは不活化ワクチンに比べて強い免疫力をあたえることができます。それでも、野外でより強毒のウイルス攻撃があった場合には感染してしまうこともあります。しかし、そのような場合でもワクチンを接種していれば、はるかに軽症で済みます。また、極めてまれにですが、ワクチン接種による副反応が生じる危険性もあります。そのため、以下のことにご注意ください。
・接種当日は安静にして、激しい運動やシャンプーはひかえてください。
・副反応が認められた場合には、すぐ先生の指導または診察を受      けてください。
・接種後、免疫ができるまで約3〜4週間は病気をもると思われる猫に近づけないでください。
・過敏な体室の猫では、まれにアレルギー反応やアナフィラキシー反応が起こることがあります。接種後30分以内にみられることが多いので、接種当日は状態をよく観察してください。